『漫画少年』創刊70周年を記念し、「漫画少年について①編集者・加藤謙一と学童社」を開催 ~トキワ荘に多くのマンガ家が集うきっかけとなった漫画雑誌を紹介~

展示資料

豊島区トキワ荘通りお休み処 (南長崎2-3-2)で、「漫画少年について①編集者・加藤謙一と学童社」を開催している。『漫画少年』創刊70周年を記念した企画で、期間は10月29日(日)まで。

「漫画は子供の心を明るくする 漫画は子供の心を楽しくする だから子供は何より漫画が好きだ」これは、『漫画少年』創刊時の加藤謙一の言葉。
『漫画少年』は、1947年12月20日に創刊号が発行され、廃刊となった1955年10月号までの約8年間に、本誌95冊、増刊6冊の計101冊が発行された。発行所は学童社、発行者は加藤謙一の妻・加藤昌(まさ)であった。

展示パネルは11点。パネル「マンガの力を信じた謙一」では、現・講談社に入社し、『少年倶楽部』の編集主任となり、少年に与えるマンガの力を誰よりも信じていたこと、「学童社設立と『漫画少年』創刊」では、戦争に負けた責任をとる形で講談社を退職し、公的な活動が禁じられる中、家族で出版社・学童社を設立し、自由に身動きが取れない謙一に代わり、妻の昌が名義上の社長となって『漫画少年』を創刊したことを紹介している。その他にも、手塚治虫の『ジャングル大帝』が『漫画少年』で連載が始まったこと、加藤謙一の次男・宏泰(ひろやす)が学童社に入社しトキワ荘に入居、その後、手塚がトキワ荘に移り住んできたこと、さらに、現在へと続く『漫画少年』のポリシーなどが紹介されている。

『漫画少年』には、全国のマンガ少年たちが競って作品を投稿し、その投稿欄を通して、多くのマンガ家が育ち、交流し、後に多くのマンガ家がトキワ荘に集うきっかけにもなった。

展示会場となっている「トキワ荘通りお休み処」は、かつて手塚を初めとしたマンガ家たちが暮らした「トキワ荘」のあったまちの案内施設。トキワ荘や周辺地域の歴史を紹介する展示や、関連マンガが閲覧できる。このトキワ荘ゆかりの地で加藤謙一と『漫画少年』の歩みを振り返ってみてはいかがだろうか。

区の担当者は、「『漫画少年』の入選者に贈られたメダルや創刊号の発行当時のチラシなど貴重な資料も展示しています。展示品と同じ『漫画少年』の復刻版もあり閲覧もできます。さらに第2弾以降では『漫画少年』で活躍した特に豊島区と関わりの深いマンガ家を不定期でご紹介していく予定です」と来場を呼びかけている。

 

期間
平成29年6月27日(火)~10月29日(日)
休館日:毎週月曜日(月曜日が祝日の場合は、翌日火曜日が休館)

時間
午前10時~午後6時(10月は午後5時まで) ※最終入館は閉館の30分前まで

場所
豊島区トキワ荘通りお休み処(南長崎2-3-2)

展示風景

展示風景

 

展示資料

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展示の横はトキワ荘の部屋の再現

展示の横はトキワ荘の部屋の再現

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