古代オリエント博物館 2024年度 秋の特別展「悠久のペルシア-技・美・伝統-」

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会期:9月21日(土)~11月24日(日)

サンシャインシティ(東京・池袋)にある古代オリエント博物館(館長:津村眞輝子)は、2024年度秋の特別展として、「悠久のペルシア-技・美・伝統-」を9月21日(土)~11月24日(日)の期間、開催いたします

ペルシアは西アジアのほぼ中央にあるイランの古代名。その大部分を占めるイラン高原は鉱物資源にも恵まれ、古くからメソポタミアや エジプトに資源を供給するだけでなく、先進的に独自の技術を生み出してきました。今回の特別展では、技の伝統や革新に焦点を当て、土器、金属製品、陶器、ガラス、コイン、絨毯、布などの工芸品を幅広く紹介します。展示以外にも、講演会やワークショップ、ペルシア音楽を楽しめる演奏会などの関連イベントを実施します。

 

2024年度 秋の特別展 開催概要

展示会名:2024年度 秋の特別展「悠久のペルシア -技・美・伝統-」
会期:9月21日(土)~11月24日(日)
開館時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
※10月18日(金)・11月15日(金)は20:00まで(最終入館19:30)
入館料:一般900円 大・高生600円 中・小生300円 ※団体割引・障害者割引あり

展示内容:ペルシアの技の伝統や革新に焦点をあて、土器、金属製品、陶器、ガラス、コイン、絨毯、布などの工芸品を幅広く紹介。 約500点を展示します。

主催:公益財団法人 古代オリエント博物館
後援:豊島区、豊島区教育委員会
協力:株式会社ITCアエロリーシング、第一合成株式会社、千代田トレーディング株式会社
特別協力:株式会社サンシャインシティ
ウェブサイト:https://aom-tokyo.com/exhibition/240921persia.html

 

【併設展】ペルシア書道へのいざない

期間:10月1日(火)~11月24日(日)
イランの書道は日本の書道と似ています。子どもの時から、字を綺麗に書くことを学校で学び、「書」は高い芸術性と精神性をあわせもつ「書芸術」にまで高められています。その無駄のない洗練された「書芸術」は、言葉や文化の壁を越えて私たちを惹きつけます。古代オリエント博物館自由学校「ペルシア書道教室(講師:角田ひさ子)」の講師・生徒の作品を通して、ペルシア書道を紹介します。

 

命であり知である神の御名においてそこは人智など到底及ばぬところ 『王書』序章より (ナスタアリーク書体/重ね字手法)書:角田ひさ子

命であり知である神の御名においてそこは人智など到底及ばぬところ 『王書』序章より (ナスタアリーク書体/重ね字手法)書:角田ひさ子

 

■「悠久のペルシア -技・美・伝統-」担当のコメント

古代オリエント博物館長 津村 眞輝子(つむら まきこ)

イランの長い歴史の中で、先史時代、王朝時代、イスラーム時代それぞれに特徴のある文化が花開いています。しかし、今回はあえて時代順ではなく、素材別、技術別に紹介します。前時代の技術を継承したり、または全く新しい技術革新があったりしながら、さまざまな美術品が生み出されていった様子を感じ取ってもらえればと思います。

 

古代オリエント博物館長 津村 眞輝子(つむら まきこ)

古代オリエント博物館長 津村 眞輝子(つむら まきこ)

 

 

「悠久のペルシア -技・美・伝統-」展示内容のご紹介

●土器

一言に土器といっても、器面に顔料で幾何学文様などを描く彩文土器や、丁寧に器面を磨いて光沢を出す磨研土器など、多様な技巧を凝らす土器があり、様々な技法が発展しました。また、北イランの紀元前1000年頃に作られた動物などをかたどった形象土器は、動物の特徴を端的にとらえたデザイン感覚に驚かされるだけでなく、ユニークな表情に心癒されます。

 

彩文土器吊手付碗(北イラン) 紀元前4000年【東京個人蔵】

彩文土器吊手付碗(北イラン) 紀元前4000年【東京個人蔵】

こぶ牛形土器(北イラン) 紀元前1000年【東京個人蔵】

こぶ牛形土器(北イラン) 紀元前1000年【東京個人蔵】

 

●陶器

器の表面をガラス質の釉(うわぐすり)で覆った陶器は、水を通しにくくするという機能性を持つだけでなく、色のハーモニーを楽しめる器です。イラン高原は釉の材料となる鉛、錫、銅などの鉱物資源に恵まれ、紀元前1000年頃から美しい色彩の器が作られました。7世紀以降のイスラーム時代には、東西交易によってもたらされた中国陶磁器の影響もあり、陶器の技術が飛躍的に向上しました。今回の展示では様々な技法の陶器約50点を、技法ごとに紹介します。

 

ミナイ陶器(底部分)(イラン) 12-13世紀【東京個人蔵】

ミナイ陶器(底部分)(イラン) 12-13世紀【東京個人蔵】

 

●金属製品

鉱物資源の豊かなイランでは、金属の使用も早く、青銅、鉄などの武器・工具のほか、金、銀、青銅の容器や装身具が作られました。紀元前2500年頃から紀元前1000年頃のさまざまなデザインの剣や馬具のほか、紀元前1000年頃からイスラーム時代にいたる金製装身具、さらに金貨や銀貨なども展示します。

 

金製円盤型ペンダント、金製首飾り(イラン) 紀元前1000年頃【東京個人蔵】

金製円盤型ペンダント、金製首飾り(イラン) 紀元前1000年頃【東京個人蔵】

青銅製剣(西イラン) 紀元前2500年頃【東京個人蔵】

青銅製剣(西イラン) 紀元前2500年頃【東京個人蔵】

 
●ガラス製品

透明な輝きをみせるガラスは当初は王侯貴族(おうこうきぞく)のみが使う贅沢品でしたが、紀元前1世紀頃シリア・パレスチナで登場した吹きガラス技法が伝わってからは大量生産が可能となり、より広く普及します。展示では、1〜3世紀の小さなガラスの香油瓶に始まり、ガラス生産が盛んになったサーサーン朝ペルシア時代に作られた正倉院タイプのカットガラスや、初期イスラーム時代のガラス碗やガラス瓶のほか、装身具に用いられたガラス玉やガラス製腕輪などを展示します。

 

ガラス製水瓶(イラン) 7-11世紀【東京個人蔵】

ガラス製水瓶(イラン) 7-11世紀【東京個人蔵】

 

●織物

イランの織物は、中央アジア、中国、インド、シリア〜エジプトなど、周辺の織物の技術を吸収し、さらに発展させることで、イラン独自の織物技術、染色技術を発展させてきました。本展では、19世紀以降の資料ではありますが、色鮮やかな絨毯や絹織物を展示します。

 

絨毯(イラン~中央アジア) 20世紀前半【東京個人蔵】

絨毯(イラン~中央アジア) 20世紀前半【東京個人蔵】

 

 

その他関連イベント

●関連講演会他

■オリ博講演会

①「イランの土製品、金属製品、ガラス、陶器、石彫などにみられる技術」
講師:津村 眞輝子(古代オリエント博物館長)・津本 英利(同館研究部長)・千本 真生(同館主任研究員)
日時:9月29日(日)13:30~15:30
内容:本展覧会を担当した研究員が展示資料にみられるイランの技術を紹介します。

②「美しきペルシア書道の世界」
講師:角田 ひさ子(イラン文化センター講師・古代オリエント博物館自由学校「ペルシア書道教室」講師)
日時: 10月14日(月・祝)13:00~14:30
内容:イランの芸術「ペルシア書道」についてお話します。日本の書と比較しつつ道具や書体について、展示作品にも使用した伝統的な作品の型「斜め書き」「重ね書き」、また進化しつづける現代イラン書道についてもお話します。

参加費:各回500円  ※古代オリエント博物館友の会会員は無料
会場:サンシャインシティ内会議室
申込方法:事前申込制 (対面のみ実施)

 

命であり知である神の御名においてそこは人智など到底及ばぬところ  『王書』序章より (ナスタアリーク書体/重ね字手法)書:角田ひさ子

命であり知である神の御名においてそこは人智など到底及ばぬところ  『王書』序章より (ナスタアリーク書体/重ね字手法)書:角田ひさ子

 
■月いち!オリ博オンライン講座 (各講座約1時間程度)

①「『世界の半分』と呼ばれた都イスファハーン ―近世ペルシアの都市社会― 」
配信期間:10月16日(水)15:00配信開始~10月23日(水)15:00
講師:守川 知子(東京大学大学院人文社会系研究科 准教授)

②「土器から読み解く古代イランの歴史」
配信期間:11月20日(水)15:00配信開始~ 11月27日(水)15:00
講師:三木 健裕(慶應義塾大学文学部 助教授)

参加費:各回500円 ※友の会会員、年間パスポート保有者は無料
申込方法:事前申込制 ※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。

 
■研究員による「特別展ギャラリートーク」

日時:10月5日(土)、12日(土)、19日(土)、26日(土)、
11月3日(日)、10日(日)、17日(日)、24日(日)

※開始時間は日によって異なります
※博物館公式ウェブサイトや公式SNSなどをご確認ください。

参加費:無料 ※申込不要で入館料のみでお楽しみいただけます。
内容:特別展に展示してある作品や見どころについて研究員が解説します。
会場:古代オリエント博物館内

 

研究員による「特別展ギャラリートーク」

研究員による「特別展ギャラリートーク」

 

 

●体験・ワークショップ

■ペルシア書道体験「ハイヤームの詩を書いてみよう」

日時:10月14日(月・祝)14:45~16:15
参加費:2,000円
講師:角田 ひさ子(イラン文化センター講師)
内容:ペルシア詩人ハイヤームは日本の俳句のように一番短い詩形を書いた有名人。12世紀のハイヤームの詩をペルシア書道の葦(あし)(竹)筆を使って書いてみましょう。
定員:30名
会場:サンシャインシティ内会議室
申込方法:事前申込制 ※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。

 

葦(竹)筆での書道の様子

葦(竹)筆での書道の様子

 

■手織絨毯の基本、ギャッベ織のストラップを織ってみよう

日時:10月20日(日)10:00~12:00
参加費:2,000円
講師:長野 恵子先生(手織絨毯教室講師)
内容:ペルシアの手織絨毯は「ギャッベ織」から始まり、ギャッベ織絨毯は織る人の感性で織り上げます。ペルシア絨毯を織る手法でギャッベ織のミニストラップを織ってみましょう。
定員:12名
会場:サンシャインシティ内会議室
申込方法:事前申込制  ※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。

 

ギャッベ織体験

ギャッベ織体験

 
■子供のオリ博体験講座「織物のひみつ」

日時:10月20日(日)14:00~ (約2時間)
参加費:500円 ※付き添い保護者が参加する場合は保護者の方も有料
講師:津村 眞輝子(古代オリエント博物館長)髙見 妙(同館教育普及員)
内容:展示されている織物を観察した後、身近な道具や材料を使って、小さな織物作品を作ってみましょう。
定員:20名
会場:サンシャインシティ内会議室
対象:小中学生とその保護者
申込方法:事前申込制 ※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。

 

■視覚障害者の方のための展示解説ツアー

日時:10月26日(土)13:30~ 1時間程度
11月1日(金)10:30~ 1時間程度
参加費:無料 ※入館料のみでお楽しみいただけます。
定員:5名
対象:小学生以上の視覚障害者、弱視の方
申込方法:事前申込制 ※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。

 

視覚障害者のための展示解説ツアーイメージ

視覚障害者のための展示解説ツアーイメージ

 

 
●関連イベント

■「ペルシア音楽の幽香〜イランの古典楽器サントゥールを聴く〜」

日時:11月10日(日)18:30~
参加費:3,500円(入館料別途必要)
内容:紀元前に起源をもち、今もイランで親しまれるペルシアの打弦楽器サントゥールの演奏会です。72本もの金属弦を撥(バチ)で打つと立ち昇る、神秘的な音色が辺りを包みます。生演奏を聴きながら、いにしえのペルシアへ想いを馳せてみませんか。
会場:古代オリエント博物館内
演奏者:岩崎 和音(イラン・ペルシア古典音楽 サントゥール演奏家)
申込方法:事前申込制 ※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。

 

岩崎 和音(イラン・ペルシア古典音楽 サントゥール演奏家)

岩崎 和音(イラン・ペルシア古典音楽 サントゥール演奏家)

 
■「世界家庭料理の旅:ペルシア家庭料理をつくってみよう」

日時:9月23日(月・祝)18:30~21:00
参加費:3,500円 ※お子様も一緒に参加する場合は6歳~12歳は1,000円、未就学児は無料。
内容:世界の家庭料理を研究しているマンガ家・織田博子さん主催のイベントとのコラボ企画。イランご出身のアザルヌーシュさんにイランの話を聞き、一緒にペルシアの家庭料理フェセンジャン (ザクロのシチュー)とサフランライスを作ります。
会場:としま区民センター(豊島区東池袋1丁目20−10)
講師:織田 博子(食を旅するマンガ家)・ゲスト:アザルヌーシュ キャリミ(イラン・アルダビール出身)
申込方法:事前申込制  ※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。

 

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※詳しくは、博物館公式ウェブサイトをご確認ください。
※状況により、内容・スケジュールが変更になる場合がございます。
※画像はイメージです。
※金額はすべて税込です。

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■古代オリエント博物館 概要
●所在地:東京都豊島区東池袋3-1-4 サンシャインシティ 文化会館ビル7階
●営業時間:10:00~17:00(最終入場は16:30)※変更の場合あり
●特徴:文明発祥の地といわれる西アジア・エジプト地域の古代文明を紹介する目的で、サンシャインシティオープンと同じ1978年、日本で最初の古代オリエント地域専門の博物館として開館。西アジア、エジプト地域を中心として、旧石器時代からサーサーン朝時代までの資料約5,000点、及びシリア出土品を多数収蔵する。
●問合せ先:古代オリエント博物館  03-3989-3491  https://aom-tokyo.com/
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【株式会社サンシャインシティ】プレスリリースより

 

 

 

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