【実食レポ】「とろとろあんかけ雑炊専門店 とろぞう池袋本店」元ミシュラン3つ星店出身の料理人が手掛ける、出汁を楽しむ絶品雑炊を堪能

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池袋での飲み会の帰り、〆に何か食べたい気分。でもラーメンはちょっと重すぎる……。そんなときはサラッと食べられる雑炊なんていかがでしょう?

今回は日本でもあまり見かけない“雑炊専門店”の中でも、さらに珍しい“あんかけ雑炊専門店”を看板に掲げる「とろぞう池袋本店」を取材しましたので、実食レポも交えてご紹介します。二次会、三次会にはもちろん、朝の5時まで営業しているので、終電を逃したときにも大活躍しそうなお店ですよ。

 

池袋駅から徒歩3分。仕事にもデートにも使える上品な雰囲気の「とろとろあんかけ雑炊専門店 とろぞう池袋本店」

 

「とろとろあんかけ雑炊専門店 とろぞう池袋本店」(以下、「とろぞう」)がオープンしたのは昨年11月。店舗はJR池袋駅の西口方面、12出口から徒歩約3分の場所にあります。

 

 

■住所:東京都豊島区西池袋1丁目40-5 名取ビル2F
■営業時間:【月~土、祝日、祝前日】17:00~翌5:00 (料理L.O. 翌4:00 ドリンクL.O. 翌4:30)
【日】17:00~23:00 (料理L.O. 22:00 ドリンクL.O. 22:30)
■定休日:なし

 

店舗外観

店舗外観

 

1階に「天下寿司 池袋店」、地下に人気の夜パフェ専門店「モモブクロ」が入っているビルの2階です。

 

ビル入り口

ビル入り口

 

エレベーターで上がって入った店内は、過剰な装飾のない上品で落ち着いた和の雰囲気。ジャジーなBGMがかかり、ホッと肩の力を抜ける空間でした。

 

店内の様子(オープンスペース)

店内の様子(オープンスペース)

 

座席は店内に入ってすぐのオープンスペースに10席、その奥に4~5人が座れるボックス席がひとつ。
2名から使える個室は大小で2部屋ありました。(詰めて座れば、大部屋は最大6人くらい、小部屋は4人くらい入れるそう)

 

店内の様子(個室)

店内の様子(個室)

 

個室はしっかり扉が閉まるタイプなので、お仕事関係でも周りを気にせず利用できそうです。こじんまりとしたお店なので、確実に入店したい場合は予約するのがおすすめ。

 

 

3種の出汁を使ったこだわりの「とろとろあんかけ雑炊」など、注目のメニューをご紹介

 

タブレット端末

タブレット端末

 

注文はテーブルに備えられたタブレット端末で行いました。
以下、「とろぞう」のメニューの一部をご紹介します。(すべて税込/情報は2023年1月時点のものです)

 

メイン料理メニュー(画像は「とろとろあんかけ雑炊」)

メイン料理メニュー(画像は「とろとろあんかけ雑炊」)

 

◆メイン料理
・とろとろあんかけ雑炊 1,100円 ※各種追加トッピング有
・石焼リゾット 1,200円 ※各種追加トッピング有
・2種出汁茶漬け 980円 ※各種追加トッピング有

 

名古屋コーチン料理メニュー

名古屋コーチン料理メニュー

 

◆名古屋コーチン料理
・手羽先揚げ(3本) 780円
・もも香味焼き 1,480円
・唐揚げ 980円
・地鶏茶碗蒸し 680円
・鶏皮ポン酢和え 780円
・出汁巻き卵 780円
・究極の親子丼 1,650円
・親子丼 1,500円

 

一品料理メニュー(画像はアラカルトのページ)

一品料理メニュー(画像はアラカルトのページ)

 

その他、「真鯛の昆布締め(980円)」「旬の刺身3点盛り(1,200円)」「炙り明太子(580円)」「卵黄といぶりがっこのポテトサラダ(480円)」など一品料理もたくさん。なかには「キャビアTKG(3,500円)」といった変わり種もあって面白いです。

甘味は「名古屋コーチン自家製プリン(580円)」「焼き芋ブリュレ(620円)」など。

 

ドリンクメニュー(画像は日本酒のページ)

ドリンクメニュー(画像は日本酒のページ)

 

ドリンクメニューは10種類の日本酒をはじめ、焼酎、ビール、カクテル、ウイスキー、サワー、ソフトドリンク各種と種類豊富なので、飲み直しにももってこいです。

 

店舗のInstagram(https://www.instagram.com/torozo_ikebukuro/)ストーリーズではその日のおすすめ料理が紹介されていることも。

店舗のInstagramストーリーズではその日のおすすめ料理が紹介されていることも。

 

あんかけ雑炊専門店ということで、注目はやはり看板メニューの「とろとろあんかけ雑炊」

和食のミシュラン3つ星レストランで数年修業を積んだという、「とろぞう」の店舗統括責任者の池田さんに伺うと、そもそもあんかけ雑炊専門店を立ち上げたのは「日本の出汁文化により深く触れてもらいたい」という思いがあったから、とのこと。

そのため「とろとろあんかけ雑炊」の出汁には非常に力を入れているそうで、詳しくお聞きしました。

 

◆池田さん
「当店の雑炊出汁を作るに当たり、まず昨今の〆の主流になっているラーメン、その中でも淡麗醤油ラーメンを参考にしようと決めました。関東を中心に有名な淡麗醤油ラーメンのお店を周り、味のイメージを掴みながら1年間かけて開発した商品が『とろとろあんかけ雑炊』です。

淡麗醤油ラーメンは大体鶏ガラスープを元に作っているお店が多く、当店の雑炊出汁も鶏ガラ出汁をベースに、鰹出汁と8種類の野菜出汁をブレンドしました。

鶏ガラ出汁は、地方からさまざまなブランド鶏のガラを仕入れて試作をし、その中でもダントツで旨味や味のインパクトの強かった名古屋コーチンの鶏ガラを採用しました。えぐみや雑味を出さないよう、弱火で長時間しっかり煮出しています。

鰹出汁は、私が修行していたミシュラン3つ星の和食店で身につけた出汁の取り方を生かしていまして、常に状態を見て濁らせないことを徹底し、雑味を出さない絶妙な火入れで甘みのある味わいに。

また、名古屋コーチンの出汁は旨味がかなり強い反面、香りに独特の癖があります。苦手な方は苦手なのではないかと思い、8種類の野菜出汁には香味野菜をふんだんに使用しております。香味野菜や葉野菜を3~5時間弱火でしっくり炊きあげることで、香りはより上品に。野菜の甘みや旨味が、鶏出汁と非常にマッチする仕上がりです。

当店では出汁に絶対的自信を置き、感動していただけるよう心を込めて作っています!」

 

こだわりといえば、あんかけ雑炊に限らず同店で使用されているお米はすべて、福島の「恵穂(けいすい)」(品種はコシヒカリ)とのこと。酸化させないよう、必要な時に必要な分だけの籾を取るなど、厳密な管理によって新米と変わらない美味しさが一年を通して楽しめるお米なのだといいます。

◆池田さん
「鶏出汁と同様にさまざまなお米を試しましたが、段違いに美味しく感動したのが恵穂です。そのまま食べても美味しいのはもちろん、しっかりした甘味と粘りがあり、雑炊にしても絶対に合うだろうと採用しました。
割れないように丁寧にお米を研ぎ、お米がしっかり立つよう投入するタイミングにも最大限注意を払っておりますので、時間が経ってもふっくらとした食感を楽しんでいただけるかと」

 

斬新なお通し

斬新なお通し

 

ちなみに、出汁とお米本来の味を堪能してもらうべく、同店ではお通しとして炊いた恵穂と「とろとろあんかけ雑炊」で使われる出汁が出されました。こんな斬新なお通し初めて……!

これだけでもお米と出汁にかける自信が伝わってきます。
豊かな香りが鼻を抜けるお米の甘みをかみしめながら、黄金色の出汁をひと口。雑味はなく、鶏の芳醇なうまみに喉がキュッとなる、しみじみと味の奥行きを楽しめました。雑炊の中に入っている、

 

なお、「とろとろあんかけ雑炊」の開発で一番苦労したのは“あん”なのだといいます。

◆池田さん
「当初は煮干しや豚骨などさまざまなジャンルのあんを作って試食しましたが、どれも自分の理想には程遠く、納得のいく味を出せずに半年くらい迷走していました。最終的に、ベースの雑炊とあんを調和させるのではなく、雑炊にあんを入れることでガラッと“味変”させる方向に考え方を変えて完成しました。

繊細な鶏ガラベースの雑炊に、塩分強めでにんにくを効かせたあんをかけると、一気にジャンクな味わいになります。お好みで味を調節しながら、あっさりとガッツリ、1杯で2度楽しめる雑炊ですので、〆としてはもちろん、しっかりとしたお食事としてもご満足いただけるかと考えています」

 

そんなこだわりのあんかけ雑炊は、現在は1種類のみですが、2023年中に10種類まであんかけの種類を増やすべく現在試作中とのこと。

◆池田さん
「辛いものやさっぱりしたもの、スパイス系、和洋中といったジャンルにとらわれないさまざまな味わいを展開予定です。あんかけ雑炊専門店として、あんかけ雑炊でしか再現できない楽しみ方を提案していきたいですね」

 

メイン料理の「石焼リゾット」

メイン料理の「石焼リゾット」

 

「とろとろあんかけ雑炊」のこだわりをたっぷり語っていただけました。ところで、メニューを見るとメイン料理は「とろとろあんかけ雑炊」のほか、「石焼リゾット」と「2種出汁茶漬け」がある様子。「雑炊専門店なのに、洋風雑炊とも呼べるリゾットはともかく、お茶漬けもあるんだ」と気になり、聞いてみると次のようなお答えが。

◆池田さん
「リゾットは、あんかけ雑炊よりもっとガッツリ食べたい方へ向けて考案したメニューで、出汁茶漬けは、あんかけ雑炊と同じく出汁本来の味を味わってもらいたいと考えて採用しました。鯛出汁、鰹出汁、昆布出汁の中から2種類の出汁を選んでいただき、そのまま食べてもよし、2種類をブレンドして旨味を足しても楽しんでいただけるお茶漬けになっています。ありがたいことに、出汁が非常に美味しいとお客様からもご好評いただいています」

 

さらにメニューで気になるのは「名古屋コーチン料理」のカテゴリー。「唐揚げ」「手羽先揚げ」「出汁巻き卵」「茶碗蒸し」など豊富に展開され、もう一つの看板商品のような扱いですね。

◆池田さん
「生産者様から直接、名古屋コーチンにかける強い想いやこだわりをお聞きして心動かされたこともありますが、なによりもまず、本場で食べた名古屋コーチン料理の美味しさに感動したんです。鶏ガラ出汁だけでしか使わないのはもったいない、この味を東京でも伝えたいと商品開発を進めました。

ちなみに、雑炊の要となる、名古屋コーチンの出汁、お米に関しては生産者様のインタビュー動画を店内タブレットで流しています。実際にいま食べている料理がどのような想いを持ってつくられたのかを知っていただくことで、料理のうまみが何倍にも膨らむと思いますので、ぜひご覧いただきたいです」

 

生産者の思いがタブレットやHPでも確認できます。

生産者の思いがタブレットやHPでも確認できます。

 

いずれの料理も自信をもって提供されていますが、あえて注目してほしいメニューを挙げていただくと、「旬の魚を使ったお刺身」とのこと。ほぼ毎日違う魚を仕入れているそうなので、ぜひ詳細をスタッフの方までお尋ねください。

 

 

「とろとろあんかけ雑炊」と「手羽先揚げ」を実食!

 

「とろとろあんかけ雑炊」

「とろとろあんかけ雑炊」

 
実際に看板メニューの「とろとろあんかけ雑炊」を注文してみました!

さっぱりいただきたかったので、追加で梅干し(100円)と大葉(100円)をトッピング。
あんとトッピングは別添えで提供されますので、お好みのタイミングで味変が可能です。

 

「とろとろあんかけ雑炊」

「とろとろあんかけ雑炊」

 

見た目は非常にシンプル。お鍋がぐつぐつした状態で届くので、香りとともにそのビジュアルでも食欲が刺激されます。

 

「とろとろあんかけ雑炊」

「とろとろあんかけ雑炊」

 

まずは小皿に取り分け、そのままの状態で。
見た目通り大変やさしいお味で、胃がスーッと落ち着きます……。調味料は最低限で、鶏ガラ出汁の濃厚なうまみや鰹出汁の甘み、そしてお米の甘みをしっかり楽しめる仕上がり。あまりボリュームがあるわけではないですが、固めに炊かれたお米はもちっとした食感で、けっこう食べごたえがあります。(※プラス200円で大盛りに変更可能)卵のふわふわ加減も最高でした。

 

トッピングの梅干し

トッピングの梅干し

 

追加トッピングの大葉は期待通りの爽やかさでしたが、期待以上だったのは梅干し。
しっかり酸っぱいうえに、まるでスイーツのような華やかな甘みが口の中ではじけ、上品な出汁との相性も抜群。梅干しはかなり好みが分かれると思いますが、甘みもある梅干しがお好きな方にはおすすめです!

 

あんをかけて味変。

あんをかけて味変。

 

素の雑炊を十分楽しんだところで、いよいよあんかけ状態に。

塩味のなかにニンニクがガツンときいていて、たしかに一気にジャンクな風味になります! 素の雑炊とはほとんど別の食べ物に変身。あまりの美味しさに飲むように食べてしまいました。

「味変で」と案内されましたが、あんかけの状態がベストだという印象です。雑炊出汁と同じく、あんも名古屋コーチンの鶏ガラベースですが、ニンニクに負けることなく、むしろさらにうまみが引き立っているように感じました。このあん単体でもお酒が進みそう!

 

「手羽先揚げ(3本)」

「手羽先揚げ」

 

ジャンクな雑炊でお腹が刺激されて物足りなくなったので、追加で人気メニューだという「手羽先揚げ」も注文しました。
手羽先はプリップリとした弾力があってジューシー。厳選醤油をブレンドして作ったという甘じょっぱいタレと、コクのある肉のうまみが合わさって至福の味わいに。

 

会計は現金のほか、各種クレジットカードやスマホ決済が利用可能です。

会計は現金のほか、各種クレジットカードやスマホ決済が利用可能です。

 

なお、店舗自体がそこまで広くないこともあり、スタッフの皆さんは行き届いた大変丁寧な接客をされていて、気持ちよく過ごすことができました。

出汁本来のおいしさを楽しめる「とろとろあんかけ雑炊専門店 とろぞう池袋本店」。
普段、雑炊は鍋物の残りを使ったものしか食べないという方は、一度同店で「1品で完成された雑炊」を味わってみると、雑炊の新しい魅力に出会えるかもしれません。

 

食器類はいずれもステキなデザインで、「いけふくろう」にちなんだ(?)フクロウの箸置きがかわいかったです。(箸置きは別のデザインもあります)

食器類はいずれもステキなデザインで、「いけふくろう」にちなんだ(?)フクロウの箸置きがかわいかったです。(箸置きは別のデザインもあります)

 

 

 

■「とろとろあんかけ雑炊専門店 とろぞう池袋本店」店舗概要

オープン日 2022年9月15日(木)
住所 東京都豊島区西池袋1丁目40-5 名取ビル2F

西武池袋線,東武東上線,東京メトロ,JR池袋駅12出口より徒歩約3分

営業時間 【月~土、祝日、祝前日】17:00~翌5:00 (料理L.O. 翌4:00 ドリンクL.O. 翌4:30)
【日】17:00~23:00 (料理L.O. 22:00 ドリンクL.O. 22:30)
料金 なし
電話番号 03-5944-9630
店舗HP  https://torozo-ikebukuro.com/
Twitter https://www.instagram.com/torozo_ikebukuro/

 

※本記事の内容は取材時点(2023/1/25)のものです。最新の情報と異なる場合がありますので、詳細は店舗HP等をご確認ください。

 

 

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