【取材レポ】鳥料理専門店『京の鳥どころ八起庵』が池袋にオープン！絶品親子丼や限定メニューの「八起御膳」をチェック

2022年8月19日、京都の鳥料理専門店『京の鳥どころ八起庵（はちきあん）』が東武百貨店池袋本店にオープンしました。

看板料理である「鳥の水炊き」はもちろん、全国丼グランプリで2年連続金賞を受賞したこだわりの「親子丼」や、店舗限定の「名物八起御膳」などさまざまなメニューで老舗の味を楽しめる同店。

早速ランチをいただいてきましたので、店内の様子や注目のメニューについて食レポを交えながらご紹介します。

高倉健も通った京都の老舗『京の鳥どころ八起庵』

『京の鳥どころ八起庵』丸太町本店

八起庵は1970年創業。京都・丸太町に本店を構える、高倉健をはじめ京都太秦に撮影に訪れる多くの著名人に愛された、予約必須の知る人ぞ知る名店です。

料理の用途や時期に応じて大将みずから鶏・鴨を吟味し、独自の技法で熟成させ旨味を凝縮。鴨すきや鴨なんばでは、ロースではなくあえてモモ肉を使用し、鴨肉の概念を覆すような上質な脂と食感を提供できるよう工夫しているなど、こだわりがつまった鳥料理をいただくことができます。

このたび池袋にオープンした店舗は6店舗目。関東では横浜タカシマヤ店、神楽坂店に続く3店舗目の出店となります。

12階のレストラン街スパイスにオープン。店内は落ち着いた和モダンな空間

店舗正面

店舗は東武百貨店池袋本店の12階、レストラン街スパイスにあります。以前、新宿中村屋があった場所に入れ替わりでオープンしました。

店頭の食品サンプル

店頭の食品サンプル（コース料理イメージ）

店頭には一品料理やドリンクなどを除く、ほぼすべてのメインメニューの食事サンプルが並んでいました。ボリューム感の参考にできそうです。

店内の様子

店内は木目調の落ち着いた和モダン空間。座席は52席あり、すべてテーブル席となっていました。ご覧のように、ほとんどのテーブルは隣のテーブルとの間に仕切りがあったので、比較的リラックスして食事を楽しむことができそうです。

また、各テーブルにはコンセント付属で、食事をしながらスマホ等の充電もできるのが地味にうれしいところ。

ランチは御膳やセットメニューが中心。ディナーには鍋やコース料理が登場！

ランチタイムのメインメニュー一覧

ランチタイムは御膳やセットメニューを中心に注文することができます。

※以下、すべて税込です。
・「名物八起御膳」　2,750円
・「水炊き御膳」　2,200円
・「鶏の西京焼き御膳」　1,650円
・「鶏ひつまぶし御膳」　1,980円
・「鴨せいろ」　1,650円
・「親子御膳」　1,650円
・「鴨南蛮蕎麦」　1,650円
・「鴨なんば」　1,650円
・「親子丼と小鴨南蛮蕎麦セット」　2,420円
・「親子丼と小鴨なんばセット」　2,420円
・「鴨南蛮蕎麦と卵かけご飯セット」　1,980円
・「鴨なんばと卵かけご飯セット」　1,980円
・「お子様親子うどんセット」　748円

いずれのメニューも鶏肉は大山産がいな鶏、鴨肉は京鴨が使用されています。

注目は店舗限定メニューである「名物八起御膳」。八起庵の看板メニュー「鳥の水炊き」や「卵かけご飯」のほか、小鉢3種、水炊き、天ぷら、茶碗蒸し、味噌汁、香物、甘味が味わえる贅沢な御膳です。

また、全国丼グランプリで2年連続金賞を受賞したこだわりの「親子丼」とファンの多い「鴨なんば」「鴨南蛮蕎麦」のセットは他店舗でも大人気なのだとか。

キッズメニューもあるので子供連れでも安心です。

このほか、「だし巻き卵」や「鶏のモモ炙り焼き」といった一品料理や、一風変わった「蕎麦の実のパンナコッタ」や「八起庵オリジナルたまごアイスクリーム」などのデザート、ビール、日本酒、焼酎、ワイン、ソフトドリンクといったドリンク類が注文できます。

ディナータイムのメニュー表（一部）

ディナータイムは、ランチタイムに注文できる御膳やセットメニューの一部がなくなりますが、鍋やコース料理を注文できるようになります。

・「鳥の水炊き」　5,500円
・「鶏のすき焼き」　5,500円
・「鴨のすき焼き」　6,600円

・「鳥の水炊きコース」　7,700円
・「鶏のすき焼きコース」　7,700円
・「鴨のすき焼きコース」　8,800円
（コースは要予約）

鍋ものにはメインに加えて雑炊（すき焼き系はうどん）、甘味
コース料理にはメインに加えて前菜5種盛り、向付、雑炊（すき焼き系はうどん）、甘味
がつくようです。

八起庵の名物はなんといっても、上品な風味の自家製ポン酢で、驚くほど大きくカットされた鶏肉の弾力・味わいに舌鼓を打つ「鳥の水炊き」。創業当初から提供されている逸品です。

「鳥の水炊きコース」（二人前）イメージ

昆布から丁寧に取った出汁を調合した鳥スープが、コクがありながらもあっさりとしたやさしい味わいで食材の味を引き立てるそう。特に〆の雑炊は絶品で、「雑炊を食べるために来た」というお客さんもいるほどなのだとか。

「親子丼と小鴨なんばセット」など、注目メニューを実食レポ！

店舗にうかがったのはランチタイムでしたので、御膳やセットメニューをいろいろと注文してみました。
料理や食材については、八起庵のPRを担当されている株式会社サンパークの仁科さんにうかがっています。

「親子丼と小鴨なんばセット」

まず筆者がいただいたのは「親子丼と小鴨なんばセット」。

「親子丼と小鴨なんばセット」

シズル感がすごい……！

大山産がいな鶏とこだわり卵を3個も使った贅沢な親子丼は、ほどよく甘じょっぱい味付けで箸が進む進む……！

仁科さんによれば、使用されている卵は相模原の「昔の味たまご」で、濃厚でクセのない味が特徴とのこと。

ぷっくりとした濃いオレンジ色で見るからにおいしそうな卵黄を割って、旨味が凝縮されたもっちりと弾力のある鶏肉と半熟卵に絡めて食べてみると、コクが3倍にも4倍にも感じられてハッピーな気分に。

テーブルに置かれていた京都の老舗七味屋「祇園原了郭」の黒七味をかけてみると、豊かな風味とスッと舌をなでる辛みが、より鶏肉の旨味を引き立ててくれますよ。

ミニサイズの「鴨なんば」

厳選した京鴨と青々とした九条ネギがたっぷり入ったミニサイズの「鴨なんば」。ネギ好きにはたまりません。

関西だと鴨南蛮はうどんなんですね。八起庵の関東3店舗にはうどんも蕎麦もありますが、本店を含む関西3店舗では蕎麦は提供してないのだとか。今回は本場の味を求めてうどんのセットを頼んでみました。

うどんは細麺

特製のうどん麺は細くてやわらか。変な臭みもなく、あっさりした脂身の甘みを楽しめる鴨のモモ肉は、弾力ある歯ざわりとふわっとした食感が共存しています。爽やかな香りの九条ネギのシャキシャキ食感との対比が魅力的。

専用のつゆはやや薄味で非常に上品です。ほんのり甘くて、これだけを単品料理として注文したくなるほどおいしいのですが、「このつゆでうどんを食べると、味がやさしくなりすぎるような？」と戸惑いも。

そこで仁科さんから粉山椒（こちらも「祇園原了郭」のもの）をかけるようおすすめされました。

粉山椒はマストアイテム！

たっぷり粉山椒をかけてみると、強烈な山椒の香りとピリリとしたしびれが味を引き締め、一分の隙もない完璧な料理が完成してしまいました……。

この味はしばらく忘れられません。粉山椒ナシでは「鴨なんば」は完成しないと心得ておきます。

「親子丼と小鴨南蛮蕎麦セット」

「親子丼と小鴨南蛮蕎麦セット」

ミニサイズの「鴨南蛮蕎麦」

こちらは同席者が注文した「親子丼と小鴨南蛮蕎麦セット」の、ミニサイズの「鴨南蛮蕎麦」。うどんと比べて、蕎麦のほうには鴨ロースと焼き目のついた大きなネギも乗っていますね。味付けは一緒のようなのでお好みでどうぞ。

「名物八起御膳」

「名物八起御膳」

こちらも同席者が注文した店舗限定メニューの「名物八起御膳」。

「鳥の水炊き」や「卵かけご飯」など八起庵の人気料理を集めているので、仁科さんいわく「これを食べれば八起庵のことがだいたいわかる」とのこと。小鉢や天ぷらなど盛りだくさんで目にも楽しいですね。

水炊きの白湯スープは、大山産がいな鶏の胴がらを長時間かけて煮出したスープと昆布出汁を合わせたもので、完全無添加。味付けは素材の味を楽しんでもらうため塩のみとのこと。

ひと口分けてもらいましたが、鶏と野菜の旨味が染みだしていて、シンプルながらしみじみと噛みしめたくなる滋味深いお味です。

この流れで雑炊が食べられないのが惜しい……！　ディナータイムにもう一度訪ねなきゃですね。柑橘の風味が強烈なオリジナルぽん酢も絶品でした。

卵かけご飯の卵も親子丼と同じく「昔の味たまご」。醤油は最低限の量で、実食した同席者は「卵の旨味とコクをダイレクトに楽しめる」と満足げでした。

「鶏ひつまぶし御膳」

「鶏ひつまぶし御膳」

最後にご紹介するのは「鶏ひつまぶし御膳」です。鶏のひつまぶしってなかなか珍しいですよね。

長時間煮込んだ特製タレをふんだんに使用し、大山産がいな鶏をふっくらと焼き上げた逸品で、1杯目はそのまま食べ、2杯目にワサビやノリなどの薬味と出汁をかけて食べてほしいとのことでした。

おひつにはご飯が隠れるほど鶏肉がギッシリ。

出汁をかけてさっぱりと。

ジューシーな鶏肉は香ばしさがたまりません。うな重のように甘いタレがしみしみのご飯はそのままでもおいしいですが、出汁とワサビをたっぷりかけたところ、溶けだしたタレとのハーモニーが最強すぎて一同絶賛！

お腹いっぱいだったはずが、飲み物のようにスイスイと飲み込んでしまいました。2杯目分を多めに残しておくことをおすすめします。黒七味とも粉山椒とも相性バッチリでしたよ。

レストラン街スパイスの担当者である東武百貨店の柿沼さんは、今回の出店について次のように話します。

「レストラン街スパイスに、お客様がゆったりとお食事できるような和食店に新しく入っていただけないかと探していたときに、八起庵さんの上品な雰囲気がぴったりだと感じてお声がけさせていただきました。

確かなおいしさの鳥料理は、世代を問わず喜んでいただけるはずだと考えております。接待などにもぜひご利用いただければ」

レストラン街スパイスの中ではお値段がちょっぴりお高めな印象ですが、お値段以上のおいしさと出会える『京の鳥どころ八起庵』。ぜひ足を運んでみてくださいね。

■『京の鳥どころ八起庵池袋東武百貨店』店舗概要

オープン日	2022年8月19日（金）
住所	東武百貨店池袋本店レストラン街スパイス12階　池袋西口直結
営業時間	11:00～22:00 (L.O21:00)
定休日	無し
座席数	52席
電話番号	03-5962-0189
店舗HP	https://www.hachikian.com/shop/