【取材レポ】会員制パフェバー「Remake easy 池袋」がオープン。劇場をイメージした大人の隠れ家で、限定のマカロンパフェを堪能

「ピスタチオとフランボワーズのマカロンパフェ」

 

珠玉のパフェとペアリングカクテルを提供する完全会員制パフェバー「Remake easy(リメイクイージー)池袋」が、2024年5月にグランドオープンしました。

2020年9月に渋谷で1号店をオープンして以降、名古屋、札幌、新宿、そして池袋、大阪(6月1日オープン)と全国的に店舗を増やしてきた「Remake easy」。月会費がかかり、パフェとペアリングカクテルのセットで5.000円程度と高級路線であるにもかかわらず、不定期で発売される会員権は数分で即完売。25~35歳の女性を中心に 、連日予約で席がほぼ埋まってしまうほどの人気を集めています。

今回の取材では池袋店限定メニュー「ピスタチオとフランボワーズのマカロンパフェ」をいただきながら、「Remake easy」のCEO兼プロデューサーである林巨樹(はやし おおき)さんにパフェのこだわりについてインタビューしました。

 

絶品の夜パフェを楽しめる秘密のバー「Remake easy」

 

「Remake easy」

「Remake easy」

 

最大限に美味しさを引き出すために緻密に計算されたパフェとペアリングカクテルにより、大人の至福の時間を提供している「Remake easy」完全会員制、住所非公開という一風変わったバースタイルのパフェ専門店です。

ここ数年は食事の〆に食べる「夜パフェ」の専門店が増えていますが、同店はパフェのクオリティーはもちろん、「自分たちだけが知っている隠れ家」という他とは一線を画すイメージがうけ、SNSを中心に口コミで話題が広がりました。デートや女子会の需要が高い一方で、1人で訪れるゲストも少なくありません。

店舗利用に必須の会員権にはバリエーションが存在し、会員費永年無料のブラック会員権、全店舗を利用できるゴールド会員権、該当店舗のみ利用できるシルバー会員権のほか、お試し用の1回来店権などが用意されています。いずれの会員もゲストは3人まで同伴OK。

なかでもブラック会員権、ゴールド会員権、1回来店権は、新店舗の開店に向けて毎回実施されているクラウドファンディングのリターンでしか入手できない貴重なもの。不定期にSNSを通じて発売されるシルバー会員権も数分で完売する場合が多く、入店のハードルは高めといっていいでしょう。

店舗を利用してみたいゲスト側としてはもどかしい営業形態ですが、流動の激しい昨今のスイーツトレンドの中であえて間口を狭くすることは、一過性のブームで終わらせないための工夫なのだといいます。

 

林巨樹さん

林巨樹さん

 

パフェやメニューを監修しているのは、「Remake easy」のCEO兼プロデューサーである林巨樹さん。

調理学校卒業後、巨匠ピエール・エルメが生まれたフランスのアルザス地方で修行を積み、帰国後の2018年には国内の洋菓子コンクールに最年少で入賞。都内のフランス菓子専門店等で腕を振るい、若くして多数の実績を誇る気鋭のパティシエです。現在は最新のテクノロジーを駆使して食の問題解決を行う「フードテック」の分野での商品開発や、パティスリーの持続可能なビジネスモデルを提案するパティシエ起業家として活動されています。

 

ところで、パフェの語源はフランス語で「完璧な」を意味する「パルフェ(parfait)」です。

パルフェはフランス生まれのスイーツの名称ですが、林さんによれば現在日本で親しまれているパフェとはほぼ別物で、平皿で供されるアイスケーキのような氷菓なのだとか。グラスに甘味を盛るアメリカのサンデーの影響を受けながら、日本に入ってきたパルフェが喫茶店文化とともにパフェとして独自の発展を遂げるうち、嵩増しのためのコーンフレークや安価なホイップクリームなどが広く使われるようになったといいます。

林さんは、そんなパフェの由来と実体の解離に疑問を抱き、もう一度パフェを「完璧な」ものにリメイクするという決意を込めて、店名に「Remake」を掲げたとのこと。なお、「Remake easy」という店名は、アメリカの禁酒法時代に隠れてお酒を飲み、会話を楽しむ場所だったバー「スピークイージー」をもじったものです。

 

劇場をイメージしたエレガントな空間が広がる「Remake easy 池袋」

 

「Remake easy 池袋」

「Remake easy 池袋」

 

このたび池袋店がオープンしたのは、JR池袋駅からほど近い、とある雑居ビルの一角。看板などのわかりやすい目印がなく、不安を抱えつつ扉を開くと、芸術文化の街・劇場都市としての池袋をイメージしたという緞帳めいた幕で覆われた通路が現れました。

絨毯が敷かれた通路の先では舞台(店内)の明かりが漏れ、歩みを進めるごとにBGMのジャズの音色が大きく聞こえてくるという設計には、劇場に招かれたような高揚を感じてもらいたいという狙いがあるそうです。

 

「Remake easy 池袋」

「Remake easy 池袋」

 

通路を抜けた先には、絞られた照明の中に温かみのあるエレガントな空間が密やかに広がっていました。まさに「スピークイージー」のイメージ通り、外界から隔絶された大人たちの秘密の社交場といった雰囲気。

カウンター席×6、ハイテーブル2名席×2、ソファー4名席×1の計14席でいっぱいの小さな店内ですが、壁面に飾られた大きなアンティーク風のミラーにより奥行きが生まれ、実際以上に広く感じます。

 

「Remake easy 池袋」

「Remake easy 池袋」

 

屛風を思わせるカウンターの背面が顕著ですが、内装は「Remake easy」のコンセプトカラーであるブロンズ色が印象的に配置されています。

 

「『おいしい』を未来に続けていくためには、食品はもちろん、農家やパティシエの労働環境など、さまざまなものに持続可能性がないといけません。そのため、僕たちはみんなの幸せを追求するサスティナブルなパフェを創造すべく『おいしいをずっと』というビジョンをもって働いています。その一つの象徴として、人類最古の加工金属であり、いまだに世界中で使い続けられている金属である銅を内装に取り入れています」(林さん)

 

メニュー表

メニュー表

 

「Remake easy」ではいずれの店舗も、シグニチャーパフェである「イチゴの花畑パフェ」、月ごとに変わる旬の食材を使用した季節限定パフェ、そして店舗限定パフェの3種類のパフェを提供しています。

それぞれに相性のいいペアリングカクテルが用意されていますが、アルコールが苦手であればノンアルコールへの変更が可能。ビールやウィスキー、ハイボールなどの定番メニューもあるので、必ずしもペアで頼む必要はありません。(ただし、ドリンクの注文自体は必須)

 

パフェづくりの様子

パフェづくりの様子

 

カウンター席でパフェを注文すると、なんと目の前で制作過程を見せてもらえます。「美しいパフェが出来上がっていく様子をワクワクと眺めながら、スタッフとの会話を楽しむ特別な時間を過ごしてもらいたい」との思いからこのようなパフォーマンスを行っているそうです。

 

パフェづくりの様子

パフェづくりの様子

 

完成したら埋もれてしまう生地やジュレなども間近で確認でき、これから食べるパフェへの関心も高まっていきます。「もしやアート作品を作ろうとしている?」と勘違いしそうなほど繊細で丁寧な仕事ぶりを見れば、パフェを食べる側としても真剣に向き合う気になろうというもの。

 

「Remake easy」の看板メニュー「イチゴの花畑パフェ」は、花が咲くような芳醇な味わいが魅力

 

「イチゴの花畑パフェ」(3,500円)とペアリングカクテルの「アマレットジンジャー」(1,430円)

「イチゴの花畑パフェ」(3,500円)とペアリングカクテルの「アマレットジンジャー」(1,430円)

 

全店でレギュラー展開されている「イチゴの花畑パフェ」は、「Remake easy」を代表する逸品。

下から、フランボワーズのジュレ、クッキーを砕いたサクサク食感のクランブル、パンドジェンヌと呼ばれるアーモンド生地、たっぷりの旬のイチゴを重ねた上に、芳しいアマレットムースを丁寧に敷き詰めています。中央にはフランス産の濃厚なバニラアイスを載せ、その周りをホワイトチョコレートムースで包み、さらにぐるりと大粒のままのイチゴで囲むという豪華さ。食べられるナデシコとペンタスの花と銀箔がさらなる華やかさを演出し、赤と白のエレガントなコントラストが映える芸術的なパフェです。

特筆すべきはクランブルで、一般的なパフェに入っているシリアルは時間が経つとしなしなに溶けてしまいますが、同店のクランブルはクッキーを砕いたものの表面にホワイトチョコレートとバターをコーティングして油膜を張っています。油膜が水を弾くので、どれだけジューシーな果物を乗せてもアイスが溶けても、最後まで変わらずにサクサクとした食感が楽しめるとのこと。

 

「イチゴの花畑パフェ」

「イチゴの花畑パフェ」

 

サスティナブルな要素も随所に組み込まれており、たとえばホワイトチョコレートムースは、農園と公正な取引を行うフェアトレードで仕入れた無農薬のカカオから作られています。

 

「苦いイメージのあるカカオですが、じつはカカオにはそれほど苦み成分は含まれていないんです。ケミカルな苦みは農薬が焙煎される際に生まれるものなので、『ビターチョコレートは苦いほどおいしい』という認識は誤り。本来のカカオはフルーティーさが際立ちます。このパフェに入っているホワイトチョコレートムースはバニラを使っていないのにバニラのような香りがしますが、それが本来のカカオの香りなんです」(林さん)

 

また、「Remake easy」のアイスクリームについては会員から「単品で売ってほしい」との声が多数寄せられるほどの人気を博しているとか。本品で味わえるバニラアイスについては、わざわざフランスから空輸してきたもの。

 

「ヨーロッパの乳牛は原種に近い赤毛種であり、日本のホルスタインに比べてミルクに圧倒的に深いコクがあります。また、日本の法律では搾乳後とアイスクリームに加工する前に過熱しなければならず、その間にフレッシュなミルクの味わいが薄れてしまいます。対策として粉乳などを追加してコクを出していますが、そうなるとどうしても口当たりが重くなってしまうんですね。フランスは3千年以上前からチーズを作っている国で、ミルクに対する知見が高いので基準や法律もそこまで厳しくありません。そういった事情で、パーフェクトなパフェの実現に向けては、日本産が絶対に叶わないフランス産のバニラアイスは必須だと考えてました」(林さん)

 

香りづけにムースに混ぜられているアマレットリキュールは、ペアリングカクテルの「アマレットジンジャー」にも使われています。

アマレットはアーモンドのような香りがするリキュールですが、原材料はあんずの種の成分である杏仁です。杏仁にはバラ科の果物がもともと持っている香り成分クマリンが豊富に含まれているため、カクテルでアマレットの香りを鼻腔に残しながら、パフェのイチゴやフランボワーズといった同じくバラ科の果物を食べると、相乗効果で口の中に花が咲いたような芳醇な香りが広がるといいます。

 

「イチゴの花畑パフェ」

「イチゴの花畑パフェ」

 

なお、パフェごとにグラスのフォルムが異なることや、長さ約5cm、幅約2cmの独特の形状をした特注品のスプーンを使用していることにも確固とした理由があります。「Remake easy」のパフェはすべて、グラスとスプーンの形状や、1mm単位、1g単位で緻密に計算された盛り付けによって、ひと口ごとの味わいをデザインしているのです。最後のひと口までどのように食べ進めるのか、どんな余韻が残るのか、食材ごとの温度差まで考慮して設計しているとのことで、その妥協を許さない姿勢には脱帽するほかありません。

 

パティシエの原点であるマカロンを載せた「ピスタチオとフランボワーズのマカロンパフェ」は池袋店限定!

 

「ピスタチオとフランボワーズのマカロンパフェ」(3,500円)

「ピスタチオとフランボワーズのマカロンパフェ」(3,500円)

 

今回の取材では、池袋店でしか食べられない限定メニュー「ピスタチオとフランボワーズのマカロンパフェ」をいただきました。ちなみに、上の画像は実際に店舗で撮影したものですが、カウンター席にはスポットライトのような照明があり、影が真下に落ちる位置にグラスを置いてもらえます。SNS投稿の需要に応えたもので、そのビジュアルの完成度は食べるのをためらってしまうほど。

林さんは本品について、パティスリー界のピカソと称されるピエール・エルメと、そのスペシャリテである「イスパハン」にインスパイアされたパフェだと話します。ちなみに「イスパハン」は、アーモンド菓子であるマカロンにフランボワーズとライチとバラをミックスした鮮烈な色彩のケーキです。

 

「ピエール・エルメの功績は、カラフルでファッショナブルなスイーツの時代を作ったことだといわれています。彼の登場以前は、ケーキといえばミルフィーユやシュークリーム、タルト、アップルパイといった白系やブラウン系の色合いのものばかりでした。彼は華やかな色彩からインスピレーションを受けて味わいを楽しむべきだ、スイーツはファッションだと説き、彼の活躍もあって白かったはずのお菓子が今日ではすっかりカラフルになったんです。そのポップなイメージと芸術性をひも解きまして、ピスタチオとフランボワーズのマカロンパフェという形でご用意しました」(林さん)

 

マカロンといえば、林さんが小学生の頃に友人にふるまった自作のマカロンが非常に喜ばれた経験が、パティシエを目指すきっかけになったとか。同時期にピエール・エルメを知り、彼と同じようにアルザス地方で経験を積むことが目標になったそうで、林さんにとってマカロンはパティシエ人生の原点であるといえます。

 

「ピスタチオとフランボワーズのマカロンパフェ」

「ピスタチオとフランボワーズのマカロンパフェ」

 

下から、ピスタチオのブランマンジェ(ミルクプリンのようなもの)、ホワイトチョコレートとピスタチオのペーストをコーティングしたクランブル、ピスタチオのフィナンシェを重ね、アマレットムースを敷き詰めています。さらにフランボワーズのジュレ、フレッシュなフランボワーズとライチを重ね、ホワイトチョコレートムースで包んでから濃厚な自家製ピスタチオアイスクリームをセット。2種類のマカロンにはそれぞれピスタチオ、フランボワーズのバタークリームを挟んでいます。

 

「最近のマカロンは、中にホワイトチョコレートを使ったガナッシュやフィリングを挟むものが流行しています。ただ、マカロンはもともとアーモンドの香り、そしてバタークリームのコクを楽しむものなので、今回はクラシカルなスタイルでご用意しています」(林さん)

 

仕上げに、フランボワーズとライチにバラの香りを忍ばせたソースをかけていただきます。ピンクとライトグリーンの組み合わせがなんともかわいらしい一品。

 

スタッフの方に頼めば見栄えよくソースをかけてもらえます。

スタッフの方に頼めば見栄えよくソースをかけてもらえます。

 

まずマカロンから食べてみると、アーモンド菓子らしいナッティな香ばしさがたまらなく、なんといってもその軽やかさに驚きました! バタークリームを使用しているというので、こってりと重めの味わいなのかと想像していましたが……?

 

「日本ではバタークリームを冷蔵庫に入れて作るレシピが普及していますが、もともと冷蔵庫がない時代に作られていたバタークリームのケーキは、ゆるく空気をふくませた常温のデザートだったんです。Remake easyでは原点に立ち返り、フランス修業時代に覚えたレシピを参考に軽めの口当たりで深いコクを出しました」(林さん)

 

食べ進めるうち、味わいの面でも食感の面でもストーリーが立ち上がってくるのを感じます。ジュレや生のフルーツのジューシーな酸味と、ムースのリッチで包み込むような優しい甘味のハーモニーもたまりません。すべての具材が高水準で仕上げられ、ひと口ごとに感動を噛みしめてしまいます……。

もっとも衝撃を受けたのはピスタチオのアイスクリームで、「濃厚」の一言では片づけられない風味の豊かさに一瞬で虜になりました。ピスタチオをこれ以上増やすとアイスが固まらなくなる限界量ギリギリまで入れているため、林さんいわく「事実上、世界で一番濃いピスタチオアイス」とのこと。

 

「レジェンダリーイスパハン」(1,430円)

「レジェンダリーイスパハン」(1,430円)

 

ペアリングのオリジナルカクテルは、ライチのリキュール「貴妃(カイフェ)ライチ」をベースに使用した「レジェンダリーイスパハン」。仕上げのソース同様、ライチとフランボワーズを組み合わせ、さらに奥出雲で取れるサヒメという高級バラの香りのエッセンスを加えて、より立体的に本物のバラの香りを楽しめるように工夫したそうです。

 

「ピスタチオを主役に立てたメニューですが、ピスタチオをドリンクに入れると、ねっとりと香りが重たくなってしまいます。そのため、ドリンクではバラやライチ、フランボワーズがもっている酸味や香りに重点を置き、ピスタチオの香りや独特のエレガントでケミカルな味わいはアイスを中心としたスイーツで楽しんでもらおうと考えました。この2つが口の中でマリアージュすることでさらに素材の良さが引き立ち、『イスパハン』のリメイクといえるような芳醇な味わいを表現できました」(林さん)

 

飲んでみると、たしかに目の覚めるようなバラのアロマと爽やかな酸味が際立ち、パフェで味がまとまっていた口内に、より充足感のある奥行きを与えてくれました。その余韻を追いかけているうち、それなりに量のあったパフェは瞬く間に完食。最後のひと口にこれほどの哀愁を覚えたのは初めてです。

 

2か月先にタイムスリップしながらアイデアを出す季節限定パフェ

 

2024年5月限定「日本茶とマンゴーのティラミスパフェ」

2024年5月限定「日本茶とマンゴーのティラミスパフェ」

2024年6月限定「ローズピーチメルバパフェ」

2024年6月限定「ローズピーチメルバパフェ」

 

各店共通で提供される月替わりの季節限定パフェは、旬の食材をふんだんに使用。その月が過ぎれば二度と食べられなくなる貴重なメニューになっています。

毎月新しいパフェを監修するのは大変ではないのでしょうか?
アイデアの出し方について尋ねてみると、林さんは「実は僕、2か月先にタイムスリップしているんです」と笑い、興味深い話を聞かせてくれました。

 

「コンセプトはロジックで考えるのはもちろん、自分の本能的な欲求からもヒントを得ています。たとえば2か月先で提供するパフェを考えるとき、僕の作業部屋の平均気温と湿度を2か月先のものにするんです。そこで作業をしていると、体から水分が蒸発していくな、ビタミンが減っているなといろいろな感覚が動き、脳が『グレープフルーツが食べたい』みたいに訴え始めます。そこで「じゃあ7月のパフェはグレープフルーツをメインにしよう」と決める感じですね。

皆さんも覚えがあると思いますが、体が求めているものを食べるとおいしく感じます。これはインターネットで検索して出てくるような情報ではありません。おかげでときどき体調を崩すこともありますが(笑)、あれこれ頭で考えるより、僕のフランスでの経験やこれまで食べてきたスイーツの情報が蓄積された脳の検索エンジンを気温・湿度という本能で引っ張り出したほうが早いし、実際に会員の皆様にもご満足いただけていますので、しばらくはこのやり方を続けるつもりです」(林さん)

 

最後に今後の展望について伺うと、まずは五大都市制覇を目指して博多で出店準備中とのこと。さらに別のステージとして、「パーフェクト」であるパフェの反対、「アンパーフェクト(不完全)」の美学である千利休が唱えた侘び寂びの哲学をコンセプトにした新店を京都の祇園に作ろうと計画しているそうで、その動向からも目が離せません。

全方位にこだわりだけが感じられる、夢のようなパフェ体験を提供してくれた「Remake easy 池袋」。「会員制を維持していくためには、顧客体験をアップデートし続けなければ」と襟を正すように語った林さんの姿からはシビアな世界が垣間見えましたが、今後もきっと、独創的なスイーツで私たちを魅了してくれるでしょう。興味のある方はぜひ会員権を手に入れて、この大人の隠れ家に足を運んでみてください。

 

 

■「Remake easy 池袋」概要

住所 非公開
営業時間 ※営業時間は変更になる場合がございます。
平日:17:00~24:00(L.O.23:00)
休日:13:00~24:00(L.O.23:00)
定休日 不定休
決済方法 クレジットカード、交通系IC、iD、QUICPay ※現金での支払い不可
企業HP https://remakeeasy.com/
SNS 公式 X https://twitter.com/Remakeeasy_
公式 Instagram https://www.instagram.com/remakeeasy/

 

 

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